ひできのブログ

基本的には自分語りです

パンツが無くなる理由

靴下って片方だけ無くなるよね~と言うと共感を得られるが、「あとパンツも何故か知らないうちに減ってくよね」と言うと怪訝な顔をされるのは何故なのだろうか。確かに、パンツは靴下より大きい分、見失ったとしてもすぐに見つかる可能性は高い。だがしかし、無くなるものは無くなるのだ。原理は分からない。現実的に考えれば「部屋が汚すぎて脱ぎ捨てたパンツが行方不明になっている」といったところであろう。しかし、それにしても無くなるペースがあまりにも早すぎて、本当は誰かに盗まれているんじゃないかとか時々考えてしまう。ある日、友人が「そんなに言うんならクローゼットに隠れてパンツを監視しようぜ。もし本当にパンツが消えたら5万円やるよ」と言ったので、俺は友人を部屋に招き、二人してクローゼットに入り込んだ。5分が経過した。何も起こらない。パンツが入っている引き出しに異変は無い。10分が経過した。息を潜めている事には慣れたが、集中力が切れてきた。もうあと10分して何も起こらなければ出よう。そう思った矢先、突如玄関をノックする音が聞こえた。その十数秒後、「ガチャリ」という音がしてドアが開いた。俺は暗闇の中で友人と目を見合わせた。まさかこんなことになるなんて・・・。おじさんは、こっそり、という様子でもなく、スタスタと部屋まで歩いてきて、迷うことなくタンスの下着が入った引き出しを開けて中にあった俺の下着をポケットに突っ込んだ。

ここから友人視点に切り替わり

おじさんが部屋を出て行ったあと、俺たちはクローゼットからそっと忍び出た。「ほらな?言っただろ?」「いやまじでパンツ盗られてたな。まさか本当にこんなことがあるとは・・・」「くっそ~、あの変態じじい。許せねぇ」「警察呼んだほうがよくね?」「いや、それはちょっと・・・」「・・・?呼んだほうがいいだろ?にしてもクローゼットあちいな、喉乾いた。なんか無い?」「あー、なんもないな。とりあえず買いに行くか。途中であの変態が見つかるかもしれんし」「おっし、行こう」俺たちは二人でスーパーへの道のりを歩きだした。道中、友達は「あ、ちょい、靴紐直すわ」と言ってしゃがみこんだ。その時俺はある光景を目の当たりにし、すべてを察した。